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スライスの本当の価値?その使い方で、テニスは劇的に変わる。現代テニスに新たな可能性 ウィンブルドン決勝のフェデラーから学ぶ

激闘から一夜明けて、ランキングが発表されましたね。

フェデラーが再び、スイス勢Topに返り咲き、錦織がマレーに肉薄など様々な注目ポイントがありました。

昨日の試合を振り返ってみると、序盤からジョコビッチの圧倒的なストロークを前に、活躍していたフェデラーのバックハンドスライスに注目してみたいと思います。

現代のパワーテニス、ナダルを中心にヘビースピンなどでベースラインからガンガン攻めるスタイルのテニスですね。

日本のジュニアを見ていても、みんな球が速いこと。

そんな時代だからこそ、スライスの価値が高まっているのではないかと、私は考えています。

今ちょうど、マガジンで連載中のテニス漫画ベイビーステップでもスライスに焦点を当てた試合の真っ最中で、その技術に注目が集まっています。

(テニスの技術、考え方の向上のために、この漫画オススメです!)

 

 

 スライスは、逆回転がかかっていることから、スピンとは違い、スピードが遅い弾まないショットです。

その為、現代テニスでは、走らされて、立て直す時間を作るために使用されることがほとんどなのですが、

このショットをもっともっと深く考えていくと、攻撃的にも守備的にもとても大切なショットなのです。

 

スライスを攻撃的使うというと、フェデラーやマレーなどがよく使いますが、スライスに少し横回転を混ぜて、ストレートに打ち、相手を追い出して、オープンコートを作るというのが代表にあげられると思いますが、それだけではありません。

もちろん、この作戦はとても素晴らしい戦術で、私もよく使います!

でも、サイドスライスの技術が必要なので中々難しい方法とも言えます。

 

今回はそういった話ではなくて、スライスの有用性を理解することでプレイの幅が広がるという話です。

最初に述べた通り、スライスは「遅く、弾まない球」

時間を作るのに、とても有効です。

遅いということは、自分にとっても、相手にとっても充分な時間があるということ。

だからといって、打ち込まれてしまう、相手にチャンスボールを与えてしまうと短絡的に考えてはいませんか?

実際はそうではありません。

昨日の決勝でも、ラリーで終始リードしていたジョコビッチフェデラーのスライスに対して、一旦スライスで返して、イーブンになっていたポイントは多くありました。

スライスで返ってきたボールを打ち込んでいくことは、リスクがあることであることがよくわかるシーンです。

それは何故なのでしょうか?

 

 

 

それは、もう一つの特徴「弾まない」ということです。

現代テニスの大きな特徴として、打点を高くして、タイミングを速めてドンドン攻撃的なストロークを打つことです。

その打点が高くならないということで、威力のあるショットはこないことになります。

もちろん、低い打点からなので、高い打点のときよりかは多くのスピンをかけてコートにおさめなければなりません。

そのスピンをかけようとしすぎて、持ち上がらず、といったミスをジョコビッチがするシーンも何度か見受けられました。

フェデラーのスライスがとても素晴らしく、ほとんど弾まないからだ。

そう言われるとそうなのですが、これは一般プレイヤーのレベルに落として考えることが出来ます。

練習して、フェデラーのようなスライスを打てるようになりましょう、ということではありません。

一般プレイヤーが使うところでは、ネットより低い打点で相手に打たせよう、という意図でスライスを使ってみましょう。

プロの選手でなくとも、高い打点から強力なショットを打てる人は大勢いらっしゃいます。

そんな相手に対して、左右に振るだけではなく、低い打点で打たせるようにして、思うようなストロークを打たせない。

それによって、自分に有利な展開を作っていくことが出来ます。

 

勿論、この考えを戦術にしていくならば、スライスアプローチで相手に持ち上げさせる、それによって浮いてきた球をボレーでというパターンに、この考え方は使えます。

 

守備的には、追い込まれたときに、もうチャンスボールをあげてしまう、そんなときにも、ネットより低くしか跳ねない球を打てば、相手のアプローチショットの威力も弱まることでしょう。

スピンをかけた球、スライスで返球してくる、どちらにしても球速はおさえられます。それどころか、ネットより低いことでアンフォースドエラーにも期待できてしまうかも?

 

このように攻守に渡って、不可欠なショットであることがよくわかりますね。

フォアハンドは勿論、バックハンドもダブルハンドでガンガンベースラインから攻めていくプレイヤーも、バックハンドのスライスが一つあるだけで、戦い方が広がります。

バックが苦手だから、という理由でスライスなんだ、という人もこの考え方一つで、そのスライスがむしろ武器になることでしょう!

 

ストロークにおけるスライスの話ばかりでしたが、これはサーブでも使えます。

強力なスピンサーブは、強力なストローク力によって打ち込まれる可能性もあります。

ビックフォアの相手に対して、敢えてフォアの低いところに弾まない遅いスライスサーブなんて方法とってみたことはありますか?

 

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